緊張型頭痛は筋肉が緊張することで引き起こされます。
原因として多いのが首肩の筋肉です。
ですが、なぜ頭だけではなく首や肩の筋肉の緊張によって、頭痛がおこるのか疑問に思いませんか?
そのメカニズムを説明します。
痛みの引き金「トリガーポイント」について
首肩の筋肉は精神的な要因や不良姿勢、睡眠不足などの生活習慣や、寒さなど様々な理由よって、緊張します。
一時的な緊張なら良いのですが、筋肉に負担がかかりすぎると、筋肉中に「硬結(こうけつ)」と呼ばれるしこりができます。
硬結は一般的な「こり」と同じと考えても、差し支えありません。
そのこりの部分の状態は、筋肉が緊張していて血流が悪くなっています。
血流が悪くなると、「酸素と栄養」が組織に十分に行き届かずに、「二酸化炭素と老廃物」の回収も滞ってしまいます。
軽いものであれば、「こり」は一時的で自然と消滅するはずなんですが、生活習慣や環境などの影響で、筋肉の緊張が続き「こり」が進行します。
この「こり」は進行すると、その部分に「痛み」や「しびれ」などの違和感を感じるようになります。
そして、さらに進行すると、そのこり部分以外の離れた箇所に痛みを飛ばすようになります。
簡単にここまでの流れをまとめます。
筋肉の緊張が続いて筋肉中に「こり」ができる
↓進行
そのこりの部分に「痛み」「しびれ」などの違和感を感じるようになる
↓進行
こり部分だけではなく、離れた箇所に「痛み」を感じる
この離れた箇所に痛みを飛ばす筋肉中にできた「こり」のことを「トリガー・ポイント」といいます。
日本語では「痛みの引き金点」と訳されています。
そのトリガーポイントが飛ばす痛みを「関連痛(かんれんつう)」といいます。
この「関連痛」は筋肉のトリガーポイントによって、痛みを飛ばす範囲に違いがあります。
次回Vol.5では、前回紹介した筋肉、「僧帽筋・板状筋・ 胸鎖乳突筋」を例にあげて、頭のどこに「関連痛」を飛ばすのかをまとめます。